2008年6月10日火曜日

歌は生活の匂い

3歳年上の兄が中学、高校の頃にはギターの弾き語りでフォークソングをよく歌っていた。私もそんな兄につられて下手な歌を一緒に歌ったりしたものだ。大きな声で歌う事は随分気持ちが良かった。
あの頃は我が家同様に学生さんがいる家からはギターを掻き鳴らし大声で歌う歌声と、時に「うるさい!何時やと思ってんね!」と言う近所のいかついおじさんの怒鳴り声が響いたりといった事も珍しくは無かった。それでもその歌声を聴けば、実際に親しく話す機会が無くともそこに住む人の趣味や性格が何となく想像がつく様に思える。
カラオケボックスの出現で近所のおじさんに迷惑をかける事は無くなったが、同時に家の中から洩れる生活臭も無くなった。これはテレビゲームで遊ぶ子供が増えて、外でドッチボールや缶蹴りをする子供が居なくなった事とほぼ同時期ではないだろうか?子供から大人までもが機械に遊んでもらう時代、人間が人間臭くなくなって無機質な存在になってきている。他人の痛みが解らない利己的で人間付き合いの出来ない者が起こすのだろうか?いやな事件が近頃は多すぎてやるせない。

生活の中に歌を取り戻そう!歌は私達の生活の一部なのだから。

今月6月29日、大阪いずみホールにて兄のコンサートがあります。http://plaza.rakuten.co.jp/chaki/7002
あの頃はギーターを片手にフォークソングだったのに、何と今ではドイツ歌曲だそうです。妹の私が言うのもナンデスガ、とても繊細な美しい歌声です。お時間のある方は是非聴きに行って下さい。

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