2007年12月7日金曜日

三ツ星レストラン

先月自転車で福井県の小浜まで行って来た。運動不足に加えて久々の長距離と上り坂でヘトヘトになった。停まりそうなスピードで坂道を上がる様子を「アリが歩くのが見えるスピード」と命名したのは、かつて一緒にサイクリングに行った事のある大工の棟梁だ。


今回は私が「アリが歩くのが見えるスピード」だった。旦那も含め、同行してくれた方には申し訳なかったが、走り終えた時には達成感と安堵感でいっぱいだった。

駅前商店街の中にある「大谷食堂」は地元でも人気の食堂で、獲れたての魚や鰻が最高に美味しい。鰻の蒲焼、刺身の盛り合わせ、和え物、肝吸、漬物、ご飯がセットのなった「大亀定食」を食す。いつもサイクリングに行った後のご飯は格別に美味しいと感じる。何もしないで同じ感動を味わう為にはこれの何倍もの金額を支払う事にもなるだろう。いや、例え三ツ星レストランでフランス料理のフルコースを食べたとしてもこれに匹敵する感動は得られないかも知れない。(三ツ星レストランのフルコースを食べた事がないので実の所は判らないのだが・・)


2年に一度、上賀茂神社でコンサートを企画する。かつてはレコードやCDでしか聴いた事のなかった憧れのミュージシャンのコンサートを企画できる事は光栄な事だ。「最高のミュージシャンに最高の場所で最高の演奏をしてもらいたい。」そんな思いで運営されるこのコンサートは営利目的のコンサートでは無い。スタッフは全てラッシュに集まるお客さん達のボランティアスタッフだ。ボランティアだからアルバイト代は勿論でない。時には仕事より優先してコンサートの運営に当たらなくてはならなかったり、トラブルが発生すればスタッフ間での意見の食い違いも起こる。そんな大変なスタッフでも当日は他のお客様同様にチケットを購入して入場する事になる。スタッフは実質的にはデメリットはあってもメリットは無いのだ。しかし苦労して企画したコンサートには達成感と感動がある。三ツ星レストランのフルコース以上の感動がここでも味わえるのだ。4回のコンサート企画を経験して、今もスタッフ達のモチベーションは下らない。そして何より私達が企画したミュージシャンであるランディ・ウェストン、アブドゥーラ・イブラヒム両氏が私達スタッフをファミリーと呼ぶのだから。

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