戴いた年賀状の返事もやれやれどうしたものかと考えあぐねていると1月も半月が過ぎてしまった。
打てば響くような俊敏な反応のできない私はどうも物事を理解し消化するのに時間が要するようだ。
と言う訳で、昨年のクリスマスイブの事になるがエリック・マリアという方のチェロコンサートに行った時の事を今頃。
大分県の中学校の保健室の先生、山田泉さんという方がいた。自身の癌と向き合いながら「いのちの授業」を行った何ともパワフルな養護教論だ。癌を発症するまでも人権学習や性教育、平和学習を行っていた。ハンセン病の方を招いたり、村山元首相を招いたり、永六輔さんなどなど多くの方を招いて授業を行ったそうだ。
そしていよいよ癌が進行して学校を辞めた後に最後の旅行先として訪れたイタリアでチェロリスト、エリック・マリア氏と出会った。エリック氏はベトナム人の戦争孤児。フランス人の両親に育てられ現代音楽の巨星ピエール・ブーレーズが設立した室内オーケストラ「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」でトップチェリストとして活躍する傍ら、各分野のトップアーティストと世界各地で競演し高い評価を得ている。
そんな彼が山田泉さんとの出会いから自身の人生を見つめ直す旅が始まったと言う。そんな二人の出会いと人生を追ったドキュメンタリーフイルム「ご縁玉」。
クリスマスイブの夜、「ご縁玉」の上映で初めて山田泉さんを知った。そしてその後のエリック氏のチェロがドスンと心に響いた。このドキュメンタリーフイルムを見て尚の事、心に響いたのだと思う。そしてお会いする事は出来なかったが山田泉さんをエリック氏のご縁玉が届けてくれた。
二人との出会いを運んでくれたU氏もに感謝する。
山田泉さんの本『「いのちの授業」をもう一度』・『いのちの恩返し』は店で仕事の合間には絶対に読めない本。涙と鼻水でぐしょぐしょになって、やばい・・・。