上賀茂神社でのアブドゥーラ・イブラヒムのコンサートから2週間が過ぎ、ようやく普段通りの生活に戻りつつある。毎回の事だが、コンサート直後は天に昇った様な気持ちがなかなか下界に降りて来れない。日常の生活を取り戻しながら回想に耽り、そして少しづつ少しづつ生活を取り戻していく。しかしそれは決してコンサート以前に戻るのではない。何かが微妙に変わったと感じる。
あのコンサートに来られた方はこんな風に感じている人が結構多いのではないかと思う。
上賀茂神社庁の舎の木造建築、決して広くはないその中で紡ぎ出されるピアノの音色。周りに茂る木々と虫の音、幽玄な光の照明。自然と一体となったあのコンサートは景色や音や匂いを伴った四次元空間の出来事にすら感じさせられる。村上春樹流に言えば形而上の世界とでも言うのか?
昨日の定休日は近江八幡にコスモスを見に行って来た。見渡す限りのコスモス畑に圧倒される。こちらも又何やら四次元空間。ああこれでは日常に生活を戻すのにまだ暫らくはかかりそうだ。