満月の夜、月明かりで滋賀の田植えを済ませたばかりの農道を自転車で走る「満月サイクリング」。もう何十年も前から時々旦那が先導して店のお客さん達とこの季節に走りに行く。
5月下旬の夜は暑くも無く寒くも無くて、月明かりに照らし出される風景は水墨画さながらの幽幻な世界だ。先日大阪で見て来た「ボストン美術館 日本美術の至宝展」に展示されていた室町時代、江戸時代狩野派や光琳、若冲、蕭白が見ていたであろう景色とそう変わらなのではないかとさえ思える。夜は近代的な建物も車やトラックの騒音も明るすぎる照明も隠してくれる不思議なマジックがあるようだ。
前回のブログで書いたチョキチョキゆきちゃんがすっかり元気になられた。
1ヶ月程前に自分で全快祝いの赤飯を手土産に来店してくれた時には彼女がいったい何を言っているのか分からなかったのだが、それから1ヶ月後にはガンマー数値が見る見る下がり以前の様にハートランドビールを美味しそうに飲みほして次の店に行ってくるわとはしご酒。これがマジックでなければ一体何なんだろう?
そんなゆきちゃんマジックに便乗して6月1日から1ヶ月間、チョキチョキの店内でゆきちゃんのチクチク作品とウチの娘のイラスト作品の展示が行われる。
実は娘は以前から過呼吸、パニック障害、うつ病を発症して苦しみ、一時はどうなるのか一寸先は闇という状態だったのだが、ゆきちゃんのお店で来店されるお客様の似顔絵を描いている内にどんどん絵を描くことが面白くなった様で今回の作品展にまで発展したのだ。これも又ゆきちゃんマジック。嬉しい限りだ。