さすが2月。おまけに雨の多い週で店は暇続き。ごそごそ掃除したり、新メニューを考えたり、旦那は珍しく読書をしたり。おいおいそりゃ雨も降るわ。
それでも有難いことにこの所、雑誌や新聞などの取材が多い。
以前はあんなにあったはずのジャズ喫茶が今や絶滅寸前。世の中の不景気のあおりを受けて絶滅するといけないと保護活動に乗り出した・・・のか?しかしせっかくの取材のチャンスを無駄にする訳にはいかない。
雑誌でも新聞でもその限られた数行に店側の思いと記者の思い。そしてその行間までもを読者に読ます事ができれば記事としては成功だろう。単に店の紹介で終わる訳にはいかない。そんな事を色々考え過ぎて言葉にならない私よりむしろ旦那のコメントがキラリと光る時がある。ん~これも年の功だろうか?何だか悔しい。
その他、旦那の不思議な所に「お習字がうまい」という、どうも似つかわしくない特技がある。
しかしその特技を見込まれてこれまでも何人かのお宅の表札や看板を書かせてもらった事もある。
接写に近い抽象写真も撮るが、写真でもお習字でも共通する事だと思うのだが、その構図が決め手。
用紙には見えないセンターラインがあって、上下左右、バランスのよい配置が重要だそうだ。全くの左右対称ならばシンメトリーだが、この場合は広重の版画に代表されるバランス感覚に近いのだと思う。これは旦那の実家が代々続いた日本刺繍を生業とした家の血筋だからかも知れない。
そこで旦那が一言「ジャズも同じバランスなんや。でも何故か日本のミュージシャンはセンターラインからなかなか離れられへん人が多いね。安全な所から離れられないって言うか・・・。演奏でぎりぎりの冒険で落ちる所がどのあたりかを知ればもっと大胆な演奏が出来るようになると思うんやけどな」と。
この話を聞いて、私は何一つ楽器が出来ないのであくまでも想像だが、もしも自分がミュージシャンだったらピッタリセンターライン横付けだろうと思う。予測のつかない未知の世界は恐いものだろうと思うから。
ただ、この旦那と連れ合いになった事が一番の冒険だったのかも。ああ恐ろしい~。
2009年2月8日日曜日
今年も節分
あれあれどうしましょう。時は既に2月、節分も終わり明日はバレンタインデー。2月は逃げる月と言うが、本当に時の流れが早い。
以前パートタイマーで近所のスーパーの惣菜加工部で働いていた事がある。
8時から12時までの4時間、時給820円。
主に寿司と弁当、サラダの加工をするが、時期によってはおはぎを作ったりもする。
しかし家で家族分をチョコット作るのとは訳が違い、その量の多さに最初の頃は驚きの連続だった。
巻き寿司200本、いなり寿司500個、うな重50パックにおはぎ300個作ってください。って・・・鰻まみれのあんこまみれ。もうこうなると食品が食品に思えなくなる。
で、それはいけない。やはり自分達が製品として店頭に並べる以上は責任をもって出さねば・・・と、あれやこれやと理由をつけては試食もよくした。毎日寿司食べ放題。何だかそうでもしないと自分達が気が付けば加工ロボットになってしまいそうで、そうそうチャップリンのモダンタイムスになってしまいそうな、そんな危機感すら感じる職場だった。
昨日久しぶりにその頃の同僚の人と会い、昔話に花が咲いた。いや、私にとっては昔話でも現在もその職場で働く彼女にとっては今現在の話なのだ。
いつ体を壊してもおかしくない大変な職場で繰り広げられるとんでもない加工量とドロドロの人間関係を楽しく可笑しく笑い飛ばす所はまさしくブルースの様。フランスの作家ルナール曰く「ユーモリストとは不機嫌を上機嫌にぶちまける人の事だ」と。このパートのおばちゃん達はまさしく極上のユーモリストだろう。
「血と骨」や「闇の子供たち」の作家・梁石日氏の特集番組がNHKの朝の番組でやっていた。
格差社会がますます巨大化し、底辺に暮らす人々にそのしわ寄せが集中している今、梁石日氏の目は、日本だけでなく世界に広がる深い闇を見つめ語っている。
その中においても不屈のブルース精神を忘れる事無く常に極上のユーモリストでいる事が苦境を乗り切る第一の手段。節分の頃には毎年あの職場で働いていた頃を思い出し今日も笑顔でがんばろうと心に刻む。
以前パートタイマーで近所のスーパーの惣菜加工部で働いていた事がある。
8時から12時までの4時間、時給820円。
主に寿司と弁当、サラダの加工をするが、時期によってはおはぎを作ったりもする。
しかし家で家族分をチョコット作るのとは訳が違い、その量の多さに最初の頃は驚きの連続だった。
巻き寿司200本、いなり寿司500個、うな重50パックにおはぎ300個作ってください。って・・・鰻まみれのあんこまみれ。もうこうなると食品が食品に思えなくなる。
で、それはいけない。やはり自分達が製品として店頭に並べる以上は責任をもって出さねば・・・と、あれやこれやと理由をつけては試食もよくした。毎日寿司食べ放題。何だかそうでもしないと自分達が気が付けば加工ロボットになってしまいそうで、そうそうチャップリンのモダンタイムスになってしまいそうな、そんな危機感すら感じる職場だった。
昨日久しぶりにその頃の同僚の人と会い、昔話に花が咲いた。いや、私にとっては昔話でも現在もその職場で働く彼女にとっては今現在の話なのだ。
いつ体を壊してもおかしくない大変な職場で繰り広げられるとんでもない加工量とドロドロの人間関係を楽しく可笑しく笑い飛ばす所はまさしくブルースの様。フランスの作家ルナール曰く「ユーモリストとは不機嫌を上機嫌にぶちまける人の事だ」と。このパートのおばちゃん達はまさしく極上のユーモリストだろう。
「血と骨」や「闇の子供たち」の作家・梁石日氏の特集番組がNHKの朝の番組でやっていた。
格差社会がますます巨大化し、底辺に暮らす人々にそのしわ寄せが集中している今、梁石日氏の目は、日本だけでなく世界に広がる深い闇を見つめ語っている。
その中においても不屈のブルース精神を忘れる事無く常に極上のユーモリストでいる事が苦境を乗り切る第一の手段。節分の頃には毎年あの職場で働いていた頃を思い出し今日も笑顔でがんばろうと心に刻む。
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