2009年2月8日日曜日

今年も節分

あれあれどうしましょう。時は既に2月、節分も終わり明日はバレンタインデー。2月は逃げる月と言うが、本当に時の流れが早い。

以前パートタイマーで近所のスーパーの惣菜加工部で働いていた事がある。
8時から12時までの4時間、時給820円。
主に寿司と弁当、サラダの加工をするが、時期によってはおはぎを作ったりもする。
しかし家で家族分をチョコット作るのとは訳が違い、その量の多さに最初の頃は驚きの連続だった。
巻き寿司200本、いなり寿司500個、うな重50パックにおはぎ300個作ってください。って・・・鰻まみれのあんこまみれ。もうこうなると食品が食品に思えなくなる。
で、それはいけない。やはり自分達が製品として店頭に並べる以上は責任をもって出さねば・・・と、あれやこれやと理由をつけては試食もよくした。毎日寿司食べ放題。何だかそうでもしないと自分達が気が付けば加工ロボットになってしまいそうで、そうそうチャップリンのモダンタイムスになってしまいそうな、そんな危機感すら感じる職場だった。

昨日久しぶりにその頃の同僚の人と会い、昔話に花が咲いた。いや、私にとっては昔話でも現在もその職場で働く彼女にとっては今現在の話なのだ。
いつ体を壊してもおかしくない大変な職場で繰り広げられるとんでもない加工量とドロドロの人間関係を楽しく可笑しく笑い飛ばす所はまさしくブルースの様。フランスの作家ルナール曰く「ユーモリストとは不機嫌を上機嫌にぶちまける人の事だ」と。このパートのおばちゃん達はまさしく極上のユーモリストだろう。

「血と骨」や「闇の子供たち」の作家・梁石日氏の特集番組がNHKの朝の番組でやっていた。
格差社会がますます巨大化し、底辺に暮らす人々にそのしわ寄せが集中している今、梁石日氏の目は、日本だけでなく世界に広がる深い闇を見つめ語っている。
その中においても不屈のブルース精神を忘れる事無く常に極上のユーモリストでいる事が苦境を乗り切る第一の手段。節分の頃には毎年あの職場で働いていた頃を思い出し今日も笑顔でがんばろうと心に刻む。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

そういえば死んだばあちゃんがよく,「一月はいぬる。二月は逃ぐる。三月は去る」と言ってましたですよ。この間まで寒波が来てたのに,もう梅が散りそうになってます。花粉も飛び始めて,さあ春です!

lushlife さんのコメント...

びっくりする程暖かな日の後の雪に体がおかしくなりそう!今朝はグラグラっと地震もあって何だか不穏な感じ。大丈夫かしら?